TIPS 11. 曲の途中で楽器を変更(持ち替え楽器)する方法

【対象グレード】Finale

曲の途中で楽器を変更(持ち替え楽器)する方法

特に管楽器や打楽器で多く見られる楽器の持ち替え。少し前のバージョンのFinaleだと、持ち替え楽器の表記はいくつかの項目を設定しなければならず、大変面倒な作業でした。しかし、バージョン2012から搭載された機能によって、非常に簡単に持ち替え楽器の設定を行なうことができるようになりました。

こちらの参考楽譜をご覧ください。これはアルト・サックス用に作られた楽譜です。しかし、17小節目からはメロディを1オクターブ上げて、ソプラノ・サックスに演奏させたいと思います。


 

【手順】

あらかじめ対象小節を1オクターブ上に変更

(1)まずは、楽器変更前の準備から。あらかじめ対象小節を1オクターブ上に変更しておきましょう。

「ユーティリティ」メニューから「移調」を実行

選択ツールで対象小節を選択した状態で、「ユーティリティ」メニューから「移調」を実行します。

これで準備はOK!

このようになりました。これで準備はOK!

選択ツールで対象小節を選択した状態にし、

(2)再度、選択ツールで対象小節を選択した状態にし、

「ユーティリティ」メニューから「楽器の部分変更」を実行

やはり「ユーティリティ」メニューから「楽器の部分変更」を実行しましょう。

「木管楽器」カテゴリーの中から「ソプラノ・サックス」を選択

(3)楽器の一覧が表示されますので、「ソプラノ・サックス」を選んで「OK」をクリックします。

移調楽器設定も自動的になされ調号が変化している

(4)このようになりました!

音の高さだけでなく、移調楽器設定も自動的になされ調号が変化していることにご注目ください。他にも音部記号、音色など、あらゆる項目が自動的に設定されます。

アルト・サックスしか無いように見えますが…

(5)こうして設定された持ち替え楽器は、「スコア・マネージャー」で管理/編集することもできます。「ウィンドウ」メニューから「スコア・マネージャー」を呼び出してみましょう。

「ソプラノ・サックス」が現れた!

「スコア・マネージャー」の一覧には、アルト・サックスしか登録されていないように見えますが、「パート名」欄の三角マークをクリックして、内容を展開してみましょう。

すると、「アルト・サックス」用の五線に内包された形で「ソプラノ・サックス」が現れます。

ここから、音色や記譜スタイル、移調など自由に編集することが可能です。例えば「やっぱりクラリネットに持ち替え!」と心変わりしてもここで簡単に行なえますね。

音色や記譜スタイル、移調など自由に編集することが可能

(6)なお、残念ながら楽譜上には持ち替えを指示するためのテキストが自動では表示されません。ですので、発想記号ツールなどで任意にテキストを作成して楽譜上に配置しましょう。


 

関連記事リンク集

 

《その他のTIPS記事》

《Finaleの基本操作を学べるリソース》

  • 譜例で操作方法を検索(Finaleオンライン・ユーザーマニュアルより。Finaleで可能なこと、それを行うための操作法が一目で分かり、初心者の方には特にお勧めです。)
  • クイック・レッスン・ムービー(Finaleの操作方法や便利な機能などを30〜60秒程度の短い映像でご紹介しています。)

News letter from finale

ニュースレターを希望される方は、以下のフォームにメールアドレスを入力し登録ボタンを押してください。
バックナンバーはこちらからご覧いただけます。

※通信は日本ジオトラスト株式会社のSSLにより暗号化され保護されています。