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Finaleユーザーの集い2014レポート

Finaleユーザーの集い2014レポート

2014年5月17日(土)、東京赤坂のドイツ東洋文化研究協会OAGホールにて《Finaleユーザーの集い 2014》を開催いたしました。 およそ120名ほどの熱心なFinaleファミリー・ユーザーの皆様に足をお運びいただき、懇親会まで含めると実に4時間以上、Finale尽くしの濃密な時間を共有させていただきました。

イベントは主に4つのプログラムで構成。最初のプログラムでは、Finale開発元のMakeMusic社、セールス・ディレクターのロジャー・ウィリアムズ氏が本イベントのために来日。“Finaleの歩んだ25年、そしてこれから”と題して、25周年を迎えたFinaleのヒストリーや開発秘話、そして今後のFinaleが目指す方向性についてお話を伺いました。バージョン1の頃の懐かしい映像や歴代のパッケージ・デザインの変遷を見ることもできました。



【Roger Williams(ロジャー・ウィリアムズ)】
1992年MakeMusic入社。Finaleの黎明期より今に至るまでFinaleの発展に携わっている。現在はMakeMusic社のNotation Sales Directorとして、世界中で販売されているFinaleの営業部門を統括。私生活では地元の聖歌隊の指導者としても活躍中。



続いてのプログラムは、“新進気鋭のジャズ・トランぺッターがFinaleと共演!”。巨匠山下洋輔とのデュオや著名アーティストとのコラボで注目されるジャズ・トランペット奏者、赤塚謙一氏が颯爽と登場。Finaleによるストリングス主体のオーケストラをバックにスタンダード・ナンバーを2曲演奏いただきました。会場全体が赤塚氏の歌心にあふれる伸びやかなサウンドで満たされました。インタビューでは、普段の演奏用スコアだけでなく、ビッグバンド向けアレンジ譜の出版のためにもFinaleを活用されているというお話を伺うこともできました。



【赤塚 謙一】
北海道出身。国立音楽大学トランペット専修卒業。最優秀成績で卒業した学生に贈られる「山下洋輔賞」を受賞。これまでにトランペットを松田次史、津堅直弘、松島啓之、五十嵐一生に師事。自身のビッグバンドAKBB(Akatsuka Kenichi Big Band)でのライブ、レコーディング活動の他、山下洋輔、羽毛田耕士ビッグバンド、Quasimode、KINGDOM☆AFROCKS、JiLL-Decoy association等のサポート・メンバーとしても活躍。ビッグバンドの編曲にも定評があり、ミュージックエイト、musicstore.jp、アタカル・プランニングより編曲作品が出版されている。


続いてのセミナー・コーナーでは、文教大学や東京音楽大学で教鞭を執る近藤隆史氏が登壇。“小技!裏技?Finale TIPS 30連発!”と題し、Finale 2014の新機能や、Finaleをよりスムーズに操作するための便利なテクニックを次々とご紹介いただきました。穏やかな語り口調でとても分かりやすい説明で、あっと言う間の50分間でした。まだまだご用意いただいていたネタもあるようでしたので、ぜひ続きはまた次の機会に出し尽くしていただきましょう!



【近藤 隆史】
文教大学情報学部、東京音楽大学音楽教育専攻、講師。東京音楽大学でトロンボーンを学び、室内楽やミュージカル、ダンス・バンド、ジャズ、ロックの演奏活動と並行して、多数の音楽ソフトウェアやハードウェアの企画・開発・サポートといった音楽制作関連の業務に携わる。著書に『Studio Oneガイドブック』、『Band-in-a-Box入門ガイド』、『Finale2014実用全ガイド』(共著)がある。


最後のプログラム“サラウンド録音のシミュレーションにFinaleを活用”では、作曲家の土屋洋一氏にご登壇いただきました。2014年2月に軽井沢大賀ホールにて行なわれた、ヴィヴァルディの「四季」を弦楽四重奏用に再構成し4K映像&ハイレゾ192kHzサラウンドで収録するというプロジェクト。土屋氏はこのプロジェクトで楽曲のアレンジとサラウンド・シミュレーションの素材作りにFinaleを活用されました。その作業の具体的な流れや、収録時の逸話など興味深いお話をご紹介いただくことができました。プログラムの最後には、作品のプロモーション・ビデオを上映しましたが、会場設備の都合によりサラウンドでお聴きいただけなかったのが本当に残念でした。サラウンドを体験いただく機会は別途設けたいと考えております!



【土屋 洋一】
作曲家、音楽家。東京に生まれる。20歳よりピアノをその後、作曲を始める。2011年東京芸術大学作曲科を卒業。作曲を故北村昭、近藤譲、山本裕之、照屋正樹、山本純ノ介らに師事、サウンドデザインを沢口真生、録音を亀川徹、DAWとエンジニアリングを江夏正晃に学ぶ。現在多岐に渡る作編曲活動のかたわら、サラウンドによる作曲を行い、マルチチャンネル、多群アンサンブル、バイノーラルによる音楽制作と理論研究や、後進の指導も行っている。


また、会場内には、クリプトン・フューチャー・メディア様、スタイルノート様、ICS国際コンピューター楽譜センター様、ストーン・ミュージック様、トート音楽院様のブースも出展され、大いに賑わいを見せていました。

イベント終了後の懇親会にも多くの方が引き続きご参加くださいました。質問ブースを5ヶ所用意しておりましたがそれでも順番待ちの列が発生し…皆様ご辛抱いただきありがとうございました。懇親会では多くのユーザーの皆様と直接触れ合う機会に恵まれ、スタッフ一同貴重な経験をさせていただくことができました。

ご来場いただいた皆様、本当にありがとうござました!


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