第9回:内田旭彦さん、森彩乃さん(クアイフ)
ロックバンド「クアイフ」、Finale未経験から2週間でオーケストラ共演用スコアを制作(前編)
クアイフ BIOGRAPHY
2012年3月、音大クラシックピアノ科出身で数々のピアノコンクール受賞歴のある森 彩乃を中心に結成。
2014年3月に1stフルアルバム「クアイフ」をリリース。2015年6月にリリースした 1stミニアルバム「organism」が第8回CDショップ大賞の東海ブロック賞を受賞。 2016年には2ndミニアルバム「Life is Wonderful」、1st EP「snow traveler」 (「週間USEN HITインディーズランキング」1位獲得)を立て続けにリリースし、 それぞれのリリースライブをSOLD OUTさせるなど躍進。
2017年4月の東名阪ツアーもSOLD OUTさせ注目度が急上昇する中、11月に「愛を教えてくれた君へ」でEPICレコードジャパンよりメジャーデビュー。同曲がZIP-FM 「ATEAM ZIP HOT 100」1位・「Z-POP COUNTDOWN 30」で2週連続1位を獲得、 「週間USEN HIT アニメランキング」1位・「週間USEN HIT J-POPランキング」で 5位にランクインするなど各種チャートを席捲、”泣ける神曲”としてロングヒット。 2018年3には、全国23局でパワープレイ・レコメンドを獲得した2ndシングル「ワタシフルデイズ」、6月にはメジャー1stアルバム「POP is YOURS」をリリース。
また、地元名古屋のJリーグクラブ名古屋グランパスのオフィシャルサポートソング を2016シーズンから担当し絶大な支持を得ている。
結成9年目、メジャーデビュー4年目で作曲経験は豊富だがFinaleは初めてという「クアイフ」のコンポーザー2人が2週間でFinaleをマスター、自らのオーケストレーションで40人規模のオーケストラ共演用スコアを制作するストーリーを2回にわたってご紹介。
今回お届けする前編では、Finale学び始めの過程、突き当たった壁とその克服、本番への抱負についてお話を伺ってみました。
ー目次ー
1. コロナ禍でスタートしたオーケストラ共演企画
2. 楽譜作成ソフトウェアの導入以前
3. Finaleの使い方を0から学びつつ、本番スコア制作へ
4. 二週間でFinaleを習得できた理由
5. 本番にむけて
1. コロナ禍でスタートしたオーケストラ共演企画
(内田)今回のプロジェクトは「live my city Q」というタイトルで展開しているのですが、その経緯は2020年の始めまで遡ります。2019年までは多くて年間150本くらいライヴをしていたんですが、2020年はコロナ禍のため、ライヴ本数が激減してしまいました。それで精神衛生上やばいぞということで(笑)、何かを始めようという話になり、最初は「live room Q」として、リハーサル・スタジオからの生配信ライヴを先駆けて始めたんです。
(森)その後の緊急事態宣言でリハーサル・スタジオも三密ということになり、4月下旬からはそれぞれの自宅で演奏して配信を行う「live my room Q」と名前を変えて、週1〜2回ペースで全部で20回以上の配信を行いました。その時はバンドの拠点である名古屋から、東京にいるサックスやヴァイオリンのミュージシャンなどと距離関係なしに共演しては生配信していましたね。
(内田)その時期から世の中の流れが変わってきて、多くのアーティストがライヴハウスからの配信ライヴを始めるようになりました。僕らもライヴハウスからの配信をやりたい気持ちはあったのですが、ドラマーの三輪が体調不良で7月から休んでいるというバンド特有の事情もあり、なかなか実現には至らずで。
(森)ライヴハウスからの配信ライヴは既にみんなやっていることだし、自分たちならではのことをしたいと思った時、「そういえば私、音大出身だったよね」ということを思い出したんです。名古屋音楽大学の入学案内資料には私も卒業生アーティストとして顔と名前を載せていただいていて、その経緯で大学広報課の担当者の方も知っていましたので、8月半ばに大学にコンタクトしたのが、このプロジェクトの始まりです。
(内田)僕らのバンドでは、もともと2012年の結成当時からオーケストラとの共演という願望があったんです。普段はライヴハウスが活動の中心だったのでなかなか実現しなかったのですが、この時期だからこそトライしてみたいと思って、森に母校にコンタクトを取ってもらいました。とにかく、コロナ禍でもアーティストとして活発に動いていたいと思ったんです。
コロナ禍の苦しい状況が今も続いていますが、僕としては、この状況下で誰がどう面白い答えを出すかという「大喜利」をそれぞれのアーティストが求められていると考えています。その中で、あまり多くの人が出さないであろう自分たちらしい答えをと考えた時、元々やりたいと思っていたオーケストラとのコラボという答えに結びついたんです。しかも、オーケストレーションもスコア制作も外部に依頼するのではなく、全て自分たちの手で。それが僕らのやりたかったことでした。
(森)とはいえ、当初は大学がこの状況でOKと言ってくれるかという心配はありました。しかし、幸い大学側でも積極的に検討していただけて、面白いので是非一緒にやりましょうという話になりました。実際のところ2020年の夏頃は私たちのようなミュージシャンだけでなく、音大生も人前で演奏する機会がとても減っていて、演奏する人みんながその機会を求めていたという背景があったようなのです。
(内田)それでこの40人編成のオーケストラとの共演が決まりました。生配信ライヴをやりたかったのですが、ネット環境の問題などもあり、今回は収録ライヴを後日配信というかたちになりました。年末に収録、2021年年明けにYouTubeにて無料配信で、12/25(金)20時に一部をTwitterから先行配信することを、先日に一般告知したところです。
2. 楽譜作成ソフトウェアの導入以前
(内田)ないです。レコーディングでも構成表しか使わず、その場のフィーリング重視でやってきました。共演者用に楽譜が必要だったときは、今まではLogicの楽譜作成機能で作っていました。
(森)そうですね。名音でも作曲系の専攻の学生は楽譜作成をしていると思いますが、私はピアノ演奏が専攻だったので、楽譜作成ソフトウェアどころか楽譜作成の経験もほぼゼロでした。
(内田)なので、企画を決めて「やるぜー!」と意気込んだものの、さて実際は楽譜どうしよう?という話になり(笑)、それで10月末にMI7さんにご相談させていただいた訳です。
(内田)Finaleは、お世話になっている大先輩がライヴのオーケストレーションでFinaleを使われているという話を以前から伺っていて、僕もオーケストレーションを学びたいと相談した時、海外の参考書と共に楽譜作成ソフトウェアとしてFinaleを勧められていたんです。
なので楽譜作成ソフトウェアとしてはFinale一択でした。しかし今回、実のところFinaleを使うまでは「Logicで出来んじゃね?」みたいに思ってたんですが、、、それは全然甘かったですね(笑)。
3. Finaleの使い方を0から学びつつ、本番スコア制作へ
- 1日目:Zoomミーティング:初回顔合わせ Finaleをインストール、1曲目制作開始
- 5日目:内田さんよりMI7にSOSメールあり
- 6日目:MI7よりメール解説し、解決
- 7日目:Zoomミーティング:自力制作のTp in Bbのパート譜を元に今後の作業方針を協議
- 8日目:内田さんより、1曲目は順調に完成に近づいている旨のメールをいただく
- 11日目:Zoomミーティング:1曲目の細部について検討
- 13日目:Zoomミーティング:1曲目完成、提出。2曲目の制作開始。ガイド音符の入力方法についてメール解説
- 14日目:小節番号専用小節の設定方法についてメール解説
- 17日目:2曲目完成、提出
- 20日目:3曲目完成、提出
- 26日目:初回リハーサル
(森)はい。もともと大学側からは、演奏者の練習時間も確保したいのでオーケストラ3曲については11月半ばには全曲のスコアがあると嬉しいと言われていて、作業量がはっきり見えなかった制作1日目の段階では、およそ17日後の全曲提出を目標にしてました。
しかし実際は目標達成できたのは2曲目までで、3曲目は結局さらに4日掛かってしまいましたね。3曲目の提出は初回リハーサルの6日前になりましたが、何とか間に合いました(笑)。
(森)触ってたら自然にというか。。何となくツールを実際に試してみて動作しながらやっぱりそうだったねと確認しつつやったり、あとはネットで自分で調べたりしましたね。
(内田)でも、最初はなかなか大変だったよね。。。
(森)最初はね(笑)。でも1曲目を仕上げたら要領が分かったので、そこから先は早かったです。
(森)Finaleユーザーマニュアルも見ましたが、その際は直接これを見にいくのではなく、まずは単純にネットの検索で例えば「Finale リピート機能 回数」などで検索して、いろんな情報の中で結局ユーザーマニュアルに辿り着く、みたいな感じで使いました。
普段の調べごとがその方法なので、Finaleでもその方が早いかなと思ってそうしちゃいましたね。あとは何も見ずに、何となくこれかなーと思ってやってみたらできた、というのもありましたね。
4. 二週間でFinaleを習得できた理由
(内田)制作中に直面した問題の解決過程でFinaleの様々な機能に触れることになったというのがある気がします。最初に突き当たった壁はDAWからエクスポートしたMIDIファイルをFinaleにインポートする方法でしたが、ここでMIDIファイルのインポート方法だけでなく、その後に続けてパート譜を制作するために、音符のコピー&ペースト、音価の修正、五線や小節の削除、ピッチの一斉変更、移調設定、長休符の設定などを一気に学べました。
(森)1曲目はその後ほとんど問題なく仕上がりましたが、いずれにせよ演奏者が読みやすい本番仕様のスコアに仕上げるためにはレイアウトの調整が必要なので、レイアウトについては自分でもかなり研究していろいろ学びましたね。
あと、2曲目は小節の途中で転調があり、これは少し悩んでしまいましたが、そのおかげで予め小節を分割する作業を行った上で前半と後半でそれぞれキーを指定するという“Finale的な発想方法”や、その作業に関連して拍子や小節番号の設定方法といった周辺機能を学ぶことができました。とにかく時間に追われていましたので、そのプレッシャーが速習の直接的な動機になったんだと思います(笑)。
(内田)先ほど話に出たように、入り口から「ちょっとできるようになる」ところまでの壁は高いと思いました。それはDAWの使用経験の有無に関わらずですね。
しかしその最初の壁を越えたら、例えばショートカットを使えば作業効率化につながるなどはDAWと共通している部分があるし、作業効率化のためにショートカットキーを探してマスターしていこうという発想になったのは、DAWの経験が大きかったと思います。
(森)でもどうだろう?普通に音符を並べて普通に調号を変えてアーティキュレーションをつけて、みたいなことだけで、DAWからMIDIファイルでインポートみたいに何か変わったことをしなければ、分からなくて困るみたいなことは無かったと思うけど。それはDAWを使っていたというのもあるのかな。。。
(内田)うん、僕が言った最初の壁というのは具体的に言うと、プラグイン・マネージャーというものがあってそこで音源をアサインしてみたいな、今思えばDAWで言えばMIDIの音源をサンプル音源で鳴らすみたいなことがFinale上でも出来ることが分かったけど、その構造が最初はイマイチ把握できなかった、ということだね。
(森)確かに、内田はDAWを使いこなしているし、MIDIデータを扱うか音符を扱うかの違いで、コピペしたりリピートさせたりという作業自体は一緒だから、DAWを使っていることでFinaleも抵抗なく使えたというのは絶対あると思いますね。
(森)そうですね、私の場合は音大でクラシック音楽も学んでいましたから、そもそも楽譜が読めて、今回は楽器は違えど音符を読めるからすぐ入れたというところはありますね。今まで全然、バンドで楽譜を使うことがなかったのですが、そんな中でもこのように楽譜を扱うことになった時には、音大で学んだことが活きるのだなと思いました。
5. 本番にむけて
(森)読み易い楽譜づくりにはかなり気を配っていたので演奏上の問題はなかったと思いますが、たぶん演奏者それぞれがリハーサル中に自分のパート譜に書き込みをされていると思いますので、それを見れば演奏者の反応がより客観的に分かるかも知れません。これは本番終了後にパート譜を見て学びたいと思っています。
(内田)楽譜と共に参考音源もお渡ししていたのですが、僕たちバンドマンはまず先に音源を聴いて楽譜はその確認と考えてしまいますけど、クラシックの人は逆で、楽譜だけ見て音源を聴かないこともあるみたいで。なので、クラシック演奏家と共演するときは、とにかくアーティキュレーションなどを始め、楽譜に書けることは全部書くのが良いと思いました。
(森)私たちは、今回初めてクラシックのオーケストラの皆さんとコラボしたことによって、音楽の捉え方だとか、いろいろ気付いたことがあったんですけど、逆に「こういう音楽やってる奴らもいるんだ」ということを、クラシックの方々にも直接的に知っていただきたいという気持ちがすごく強いんです。
リハーサルでは「楽譜だとこう書かれてるけど、この曲はこんな気持ちでこうだからアグレッシヴにやって欲しい!」とか、楽譜で表せないパッションみたいなものを感じてプレイするということを共演者の皆さんとも話してました。なので、本番もみんなのパッションが生み出すグルーヴが出せたら良いなと思ってますね。
(内田)森の話に近いところがあるのですけど、大人数のオーケストラ曲では例えばヴァイオリン・セクションならばそれがみんなで一つになって演奏するというのが大事だと思いますが、今回は小編成の曲もあったりして、そういうところではリハーサルでも「もっとみんなの個性を見せて良いんだよ」というような話をしていました。
僕らもクラシック分野の人たちの価値観を学んでいるところですが、僕の音楽観としては音楽は“自己表現の手段”だと思っているので、互いの価値観を少しでも共有できたら嬉しいし、その結果ライヴを観てくれた方々に「あの共演者は個性が光ってて良かったね」などと思っていただけるようになれば最高です。
名古屋音楽大学オーケストラとクアイフとのコラボ企画が実現!
セルフオーケストラアレンジでお届けします。
2021年、年明けに、YouTubeチャンネルにて無料配信予定!
(詳細はSNSにて後日発表)
それに伴い先行配信も決定!
12月25日(金) 20:00
名古屋グランパス2020シーズンオフィシャルサポートソング「Salvia」を、Twitterペリスコープにて無料配信!
詳細は後日SNSにて随時解禁!
【photo by 齋藤佑樹】
《編集後記》
今回、クアイフさんのFinale導入過程を間近に見せていただいた中で、内田さんと森さんのFinale習得スピードの速さには驚かされました。壁に突き当たった時に解決策と共に周辺機能もまとめて学んで行ったというその学習法は、以前インタビューを行ったVideo Game OrchestraのShota Nakamaさんのご意見と通じるところがあり、クラブフィナーレ編集部でも今後のFinale使いこなし情報のご提供に向けて、多くを学ばせていただきました。
後編では、本番コンサートを経たクアイフのお二人に、初めてのオーケストラ共演プロジェクトやそのスコア制作からの学びなどを語っていただいています。こちらもぜひお読みください!
もし宜しければ、本記事に関する皆様のご意見・ご感想をお寄せ下さい。
5. 関連記事リンク集
《Finaleの基本操作を学べるリソース》
- 譜例で操作方法を検索:Finaleオンライン・ユーザーマニュアルより。Finaleで可能なこと、それを行うための操作法が一目で分かり、初心者の方には特にお勧めです。
- クイック・レッスン・ムービー:Finaleの操作方法や便利な機能などを30〜60秒程度の短い映像でご紹介しています。
《オーケストラ譜のための3つのテクニック》
- 大きな拍子記号を表示させる方法
- 大きな小節番号を配した専用の五線を表示させる方法(近日公開予定)
- 各パートの演奏スタート箇所を明示するガイド音符の設定方法(近日公開予定)
《オーケストラ・レコーディングの現場から》
- 内田旭彦さん、森彩乃さん(ロックバンド「クアイフ」) Finale未経験から2週間でオーケストラ共演用スコアを制作(前編:オーケストラ譜制作からリハーサルまで)
- 内田旭彦さん、森彩乃さん(ロックバンド「クアイフ」) Finale未経験から2週間でオーケストラ共演用スコアを制作(後編:オーケストラとの共演ライヴを終えて)
- Shota Nakama氏:作編曲家/オーケストレーター/プロデューサー/ギタリスト 楽譜作成ソフトウェアの編集機能を活かし、オーケストラ・レコーディング用の大量の楽譜を読み易く、超高速で制作
《オーケストラ・スコア制作に役立つTIPS記事》
- TIPS 2. 同じ発想記号を複数のパートに連続複製する方法
- TIPS 3. 入力済みの記号やアーティキュレーションを瞬時に変更する方法
- TIPS 5. 入力済みの音の高さを簡単に変更する方法
- TIPS 6. 記号類だけを他のパートにコピーする方法
- TIPS 8. プレイバック時の臨場感を簡単に調整する方法
- TIPS 10. プレイバック時に、連続する16分音符をシャッフルさせる方法
- TIPS 11. 曲の途中で楽器を変更(持ち替え楽器)する方法
- TIPS 12. 部分的にプレイバックをしてサウンドをチェックする方法
- TIPS 14. 目からウロコのショートカット集「高速ステップ入力編」(Mac版)
- TIPS 15. 組段セパレータでスコアをより見やすく
《吹奏楽アレンジのためのFinale活用術》
- Vol.1 大会に向けての準備を時短・効率化:編曲や楽曲のカット、パート譜の編集、演奏時間の管理など、吹奏楽ならではの作業におけるFinaleの活用術をご紹介。
- Vol.2 リクエストに応えるため。アレンジのサポートに:移調楽器への楽器変更、移調楽器の調号設定、実音/移調音の表示切り替えなど、吹奏楽に頻繁に登場する移調楽器の扱いに焦点を当てたFinaleの活用術をご紹介。
- Vol.3 指導や練習と楽譜のよい関係:Finaleを活動に取り込む:複数パート譜の楽譜、五線のサイズや長休符の調整、プレイバック機能の活用など、日ごろの活動にFinaleを取り込む、ちょっとしたヒントやアイディア、便利機能をご紹介。
《楽器別Finale活用術》
- 楽器別フィナーレ活用術VOL.1:ギター編
- 楽器別フィナーレ活用術VOL.2:ピアノ編
- 楽器別フィナーレ活用術VOL.3:管楽器編
- 楽器別フィナーレ活用術VOL.4:打楽器編
- 楽器別フィナーレ活用術VOL.5:弦楽器編
《プロのFinale活用事例:アーティスト別》
- 都倉 俊一氏:作曲家/編曲家/プロデューサー “現場ではすぐにスコアを書き換えなくてはいけないことがある。するとパート譜の修正もたくさん必要になりますよね。その作業が、Finaleのおかげでとっても楽になったことが印象的でした”
- 外山 和彦氏:作編曲家 “手書き時代はスコアを切り貼りしたり苦労をしたものですが、Finaleを使うことで圧倒的に便利になりましたね。仕事場にはもう五線紙がありませんよ”
- 吉松 隆氏:作曲家 “我々プロの作曲家にとっては、こと細かい調整ができるという面で、やっぱりFinaleなんですよね。Finaleは、車に例えるとマニュアル車みたいなものなんです”
- 佐久間 あすか氏:ピアニスト/作曲家/音楽教育家 “Finaleは楽譜のルールを学習するためのツールにもなっているんだなと思います。楽譜が分かるようになれば、読む時の意識も変わります”
- 栗山 和樹氏:作編曲家/国立音楽大学教授 “Finaleを使えば「バージョン2」を簡単に作れることは大きなメリットですね。特に作曲面でトライ&エラーを繰り返すような実験授業では、Finaleでデータ化されている素材は必須です”
- 櫻井 哲夫氏:ベーシスト/作曲家/プロデューサー/音楽教育家 “Finaleの普及で、演奏現場では以前は当然だった殴り書きのような譜面はほとんど見られなくなり、「これ何の音?」などと余計な時間も取られず、譜面に対するストレスがかなり減りました”
- 紗理氏:ジャズ・シンガー “ヴォーカルだと特に、同じ曲でもその日の気分やライブの演出によって、キーを変えたい時がよくあるんです。そんな時でもクリックひとつで移調できるわけですから、これはものすごく便利です”
- 赤塚 謙一氏:ジャズ・トランペット奏者/作編曲家 “作る人によってレイアウト、線の太さ、フォントの選び方など好みがあり、手書きのように作った人の「らしさ」が表れます。この辺がFinaleに残されたアナログな良さかも知れません”
- 本田 雅人氏:プロデューサー/作曲家/サックス奏者 “手書きでは本当に大変でしたけど、Finaleに慣れてきてからは随分と楽になって作業の効率は圧倒的に良くなりましたね。ビッグバンドとか吹奏楽とか、編成の大きな場合にはすごく助かります”
- 内田旭彦氏、森彩乃氏(ロックバンド「クアイフ」) “二週間でFinaleを習得できた理由には、制作中に直面した問題の解決過程でFinaleの様々な機能に触れることになったというのがある気がします”